GeMTC

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GeMTCはJAGSと連携して動くRのプログラムである。RとJAGSをつなげる役割をするのがrjagsで、これら3つが必要となる。

JAGSはOpenBUGSあるいはWinBUGSのコードがより高速で動くとされている。それ以外にもRと連携して使えることが、さまざまな利点となっている。一番の特徴はMacでも動くことである。

GeMTCはFrequentistの方法ではなく、ベイジアン解析を行う。JAGSの提供するGibbs samplerを用いるMarkov Chain Monte Calro (MCMC) simulationでネットワークメタアナリシスを実行する。 実行には時間がかかり、少なくとも分の単位で時間がかかる。
Analysis: RのGeMTCパッケージを用いるベイジアンネットワークメタアナリシスBayesian network meta-analysis

Dependent package: "GeMTC" "rjags"

Authors of GeMTC: Gert van Valkenhoef, Joel Kuiper.

Rのパッケージ以外にJAGSをインストールする必要あり。 Just Another Gibbs Sampler, JAGSはRのパッケージのインストールとは別途行う必要がある。

Atuthor of JAGS: Martyn Plummer.

Data: データを一定の形式でExcelで用意する。解析実行の際には、データ範囲をコピーして、Rに戻り、スクリプトを実行する。

二分変数:オッズ比を効果指標とする:1行1研究のフォーマット

二分変数:オッズ比を効果指標とする:1行アームのフォーマット


連続変数:平均値差を効果指標とする:1行1研究のフォーマット(平均値とその標準偏差)

連続変数:平均値差を効果指標とする:1行1アームのフォーマット(平均値とその標準偏差)


*青のボタンをクリックして、Excelに貼り付ける(Ctrl+V)と形式がわかる。実際の解析は1行目の変数名からデータの最後の行まで選択して用いる。
**介入のアームが4つある場合でも、研究によってはその内の2つ、あるいは3つだけを直接比較している場合が多い。介入はt[,]の変数で表すが、 例えば、n[,1], r[,1],t[,1]が1が共通で、その介入アームの症例数、応答例数(アウトカム+の例数あるいはイベント生起の例数)、 そのアームの治療番号を設定する。 また全体にわたり、治療番号1がレファレンスとなるようにする。例えば、プラセボだったり、標準治療を治療番号1に設定し、 それ以外の介入は2,3,4の様に設定する。

Output: モデルのNetwork plot、Forest plot、Rankogram、 surface under the cumulative ranking curves (SUCRA) plot、Node-splittingモデルのプロット、など。
*Dataの二分変数の例の解析結果。Operative script:の効果指標の値が大きいほうがいい場合のスクリプトを用いた例。
**SUCRA (surface under the cumulative ranking curves)のプロットは、Salanti Gらの作成した関数を改変して行っている。文献:Salanti G, et al 2011(下記参照).

SUCRAの曲線下の面積をパーセントで表した値のこともSUCRAと呼ばれている。SUCRA曲線はそれぞれの介入がそれぞれの順位になる確率を1位から累積的に加算した値をY軸に、順位をX軸に折れ線グラフで表示される。SUCRAの計算は以下の図に示す通りである。折れ線下の面積の大きさとSUCRA値が一致するようにするため、X軸の順位に0.5を加算した値の座標にそれぞれの累積順位確率をプロットする。最下位の順位のY軸の値は1.0となるが、最下位のひとつ上位のY軸の値を水平に伸ばして、最後に1.0に到達するような描画法を用いる。

折れ線下の面積の大きさを視覚的に判断して、面積が一番大きな介入が最善であるという判断ができる。介入の効果についてモンテカルロシミュレーションをした場合、SUCRAの値が最大の介入が、最善の効果得られる確率が最も高くなる。


RankogramはX軸に順位、Y軸に順位確率を設定して、折れ線グラフあるいは積み重ね棒グラフで表示される。

順位の中央値と95%CI(Credible Intervals)は順位確率に相当する数だけそれぞれの順位を順番に例えば1000個並べ、500-501番目、25-26番目、975-976番目の順位を見ることで、知ることができる。

文献および関連ウェブサイト:
van Valkenhoef G 2016 van Valkenhoef G, Dias S, Ades AE, Welton NJ: Automated generation of node-splitting models for assessment of inconsistency in network meta-analysis. Res Synth Methods 2016;7:80-93. PMID: 26461181 PubMed

Dias S 2014 Dias S, Welton NJ, Sutton AJ, Ades AE: A Generalised Linear Modelling Framework for Pairwise and Network Meta-Analysis of Randomised Controlled Trials. National Institute for Health and Care Excellence (NICE) (Book). 2014; PMID: 27466657 PubMed

Dias S 2010 Dias S, Welton NJ, Caldwell DM, Ades AE: Checking consistency in mixed treatment comparison meta-analysis. Stat Med 2010;29:932-44. PMID: 20213715 PubMed

Salanti G, Ades AE, Ioannidis JP: Graphical methods and numerical summaries for presenting results from multiple-treatment meta-analysis: an overview and tutorial. J Clin Epidemiol 2011;64:163-71. PMID: 20688472 PubMed

Multiple-Treatments Meta-AnalysisMaterial from Publications (software and protocols)

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