bayesian_dta_operation.R
bayesian_dta_ma_brugs_forest.R

Rのパッケージtcltk2、BRugs、forestplotを用いている。MCMC(Markov Chain Monte Carlo)シミュレーションはOpenBUGSで実行するので、R以外にOpenBUGSのインストールが必要である。

BRugsを介してOpenBUGSとのデータのやり取りを行う。

Rは32ビット版を用いること。

また、OpenBUGSはWindows版しかないので、Macでは動作しないためMac用のスクリプトは用意していない。

Analysis:
Dendukuri Nのモデルによる診断法のBivariate modelを用いた感度・特異度のベイジアンメタアナリシスをOpenBugsで実行し、Forest plotを作成する。


BUGS用のコードおよびRスクリプトはDendukuri Nによるものである。SROC曲線描画のスクリプトはIan Schiller and Nandini Dendukuriによるものである。Dendukuri Nは下記のウェブサイトで参照基準が完全な場合、参照基準が不完全だが相関はない場合、参照基準が不完全で相関がある場合の3種類のBUGS用コードを公開している。

参照基準が不完全、すなわち感度・特異度<1.0で異なる種類の診断法を用いた場合のデータが対象。参照基準は1から順次番号を付けて区別する。もし、一種類の参照基準を用いた場合は、すべて1に設定する。Test 1(インデックス検査)とTest 2(参照基準)の共分散で調整した解析結果を出力する。有病率(事前確率)については階層モデルを適用しておらず、 統合値の算出は行わない。

Fores plot作成のスクリプトは著者が作成したもので、forestplotパッケージを用いている。MCMCの回数は、バーンインは5000回、サンプリングには20000回に設定しており、 終了まで数分はかかる。途中でRのメニュバーの上に”応答していません”というメッセージが表示されるが、そのまま待つこと。最後に、Fores plotが表示される。

***Rは32ビット版を用いること*** 操作手順は他のScriptと同様で、Rを起動してファイルメニューから新しいスクリプトを選択してRエディタ」ウインドウを開いておき、ウェブブラウザでScriptボタンをクリックして、 W:□の□をクリックし、Rに戻ってRエディタに貼り付け、Excelでデータの範囲を選択して、コピー操作を行い、Rに戻って実行ボタンをクリックする。サンプルデータを用いる場合は、 Excelでデータの範囲を選択して、コピー操作を行うかわりに、D:□の□をクリックして、あるいはこのページの下の青いボタンをクリックして、Rに戻って実行ボタンをクリックする。 最初に使用するフォルダを選択あるいは新規作成する画面が出るので、フォルダを設定する。実行後そのフォルダにモデルのテキストファイルやデータファイルが保存され、Resultsフォルダに統計値の結果、SROCのJPEGファイル、Forest plotのJPEGファイルなどが保存される。

Dependent packages:
"tcltk2"
Author of tcltk2: Philippe Grosjean.

"BRugs"
Authors of BRugs: Uwe Ligges, Sibylle Sturtz, Andrew Gelman, Gregor Gorjanc and Chris Jackson.

OpenBUGS: Markov Model Monte Carlo (MCMC) simulationのための独立したプログラムでRのパッケージではない。(Macでは動作しない)Gibbs samplerを用いてベイジアン推定を実行するプログラムである。BUGSはBayesian Inference Using Gibbs Samplerの略である。
Authors of OpenBugs:Andrew Thomas, (WinBUGS) David Spiegelhalter, Nicky Best, Dave Lunn and Ken Rice.

Data: データを一定の形式でExcelで用意する。解析実行の際には、データ範囲をコピーして、Rに戻り、スクリプトを実行する。

Xpert®の例:namesの列に各研究ID、TP真陽性人数、FP偽陽性人数、FN偽陰性人数、 TN真陰性人数、rfr_std参照基準の番号のデータをExcelで用意する。


*青のボタンをクリックして、Excelに貼り付ける(Ctrl+V)と形式がわかる。

Output:


文献および関連ウェブサイト:
Dendukuri N, Schiller I, Joseph L, Pai M: Bayesian meta-analysis of the accuracy of a test for tuberculous pleuritis in the absence of a gold standard reference. Biometrics 2012;68:1285-93. PMID: 22568612 PubMed

Dendukuri N, Joseph L: Bayesian approaches to modeling the conditional dependence between multiple diagnostic tests. Biometrics 2001;57:158-67. PMID: 11252592 PubMed

Nandini Dendukuri’s web site (Link)
Programs for HSROC model (Link)
WinBUGS programsで1. Reference test perfect, 2. Reference test imperfect, index and reference tests conditionally independent, 3. Reference test imperfect, index and reference test conditionally dependentの3種類のモデルに対するコード、スクリプトが公開されている。また、OpenBUGSのMCMCのサンプリングされた各ノードの値から、SROC (Summary Receiver Operating Characteristic)曲線を描くR用スクリプトHSROCが提供されている。

Steingart KR, Schiller I, Horne DJ, Pai M, Boehme CC, Dendukuri N: Xpert® MTB/RIF assay for pulmonary tuberculosis and rifampicin resistance in adults. Cochrane Database Syst Rev 2014;CD009593. PMID: 24448973 PubMed

森實敏夫:医学統計学シリーズ第46回 RとOpenBUGSによる診断法のベイジアンメタアナリシスからForest plot作成まで。2018年6月。
森實敏夫:医学統計学シリーズ 第26回 参照基準が不完全な場合の診断法のメタアナリシス。2013年9月。
森實敏夫:医学統計学シリーズ 第25回 診断法のベイジアンメタアナリシス。2013年6月。 リンクはこちらーー>あいみっく